子どもは、9歳前後から論理的に物事を考える左脳の働きが活発になってくるそうです。
自立するために、自分で考えることができる能力が芽生え始めてくる頃です。




 残念ながら、この芽を摘み取ることが、世間ではよく見られます。子どもが何か問題に直面したとき、親や教師が「こうしなさい」「なんで、ああしないの」と即座に指示を出してしまうことがありませんか。

 これでは子どもが小学校高学年や中学生になったとしても、自分で考えるという習慣を身につけられません。大人から言われた通りに行動しておけば、子供の側に責任が生じない上、そもそも考えない方が楽だからです。 

 大人にとっても、子どもが試行錯誤するのを我慢強く見守るよりは、時間と労力の短縮になります。

 このままでは、子どもも大人もいつまでたっても自立できません。




 考えてみてください。現実には、大人が子供に解決方法を指示したにもかかわらず、問題が解決しない、あるいは悪化することだってあります。

 そんなとき、子どもは「自分のせいじゃない。『○○しなさい』と言った大人が悪いんだ」と責めることでしょう。

 確かにすぐに答えを口にする大人も問題です。しかし、その指示に従うという選択をしたのは自分自身であり、最終的な責任は本来、自分にあるはずです。ただ、子どもにこの理論は理解できません。自立していないからです。

 子どもが考えることを放棄し、大人の言うとおり動くようになると、やがて大人の顔色で自分を動かすようになります。周囲の人間や環境に責任転嫁する癖が身につき、徐々に自分を見失うようになります。子どもにとって「自分」とは、周囲に従属するものであり、自ら積極的に働きかける主体的な存在ではなくなります。自分の感情や言動は、自分でコントロールするものではなく、周囲の大人によって操縦されるものとなるのです。

 悩んでいる子供を助けてあげたいという思いやりも、その表現方法を大人が間違い続けると、結局助けられない結果に陥ってしまいます。




 ★ 自分をコントロールする方法 ★

 まず、始めにすることは、
 「自分にふりかかる出来事は、自分の成長にとって必要なことである」と、肯定的に捉えることです。

 次に、現状が自分の心にプラスの影響を与えているのか、マイナスの影響を与えているのかを判別します。

 プラスの影響ならば、問題ないはずです。周りの変化も観察しながら、落着いて、次に何をするべきかを考えてみましょう。

 マイナスの影響ならば、次の対処法があります:

  1. 自分にふりかかった出来事の原因を探ります。 見方としては、自分の立場から・相手の立場から・第三者の立場から、と相対的に考えてみましょう。 
  2. 見つかった原因が、解決可能なものか検証してみます。
  3. 解決できるならば、実行に移し、解決できないものであれば、新しい意味づけをしてみます。
     例えば、「相手は別のことで不安だったから、私にまできつい言葉をぶつけてしまったのかな。相談にのってあげよう」、 「今の私が成長するための試練だったんだ」、 「今の運気がたまたま悪いだけ。もう少し我慢すれば、きっと良くなる」、 「明日は明日の風が吹くのだから、くよくよするだけ損」、 「悲しい映画を見て、思いっきり泣いて、すっきりしよう」 など。
 マイナスの感情は、ストレスとして自分の心身を苦しめるだけでなく、周囲の人にまで波及して迷惑をかけてしまいます。

 人生はいくらでもやり直しができるもの。とはいえ、回り道は少ないほうがいいですよね。




         

新コンセプトの提案 / コース紹介 / 悩みを解決する魔法 / HOME / なるほど情報 / 塾案内
塾運営の心構え / 無料授業